1973年6月、米陸軍病院医師と米人クラブの支配人を首謀者とする麻薬密売グループ約20人が検挙された。ベトナム―米軍基地をルートに40億円5千万円も密売していた。当時、麻薬は県内でまん延し、各地で押収も相次いだ=同年12月17日撮影
1973年6月、米陸軍病院医師と米人クラブの支配人を首謀者とする麻薬密売グループ約20人が検挙された。ベトナム―米軍基地をルートに40億円5千万円も密売していた。当時、麻薬は県内でまん延し、各地で押収も相次いだ=同年12月17日撮影
全ての写真を見る 2

沖縄の住民が犯罪の犠牲に 麻薬中毒患者の治療にあたった医師の研究 ヘロインとの関連性を指摘[基地と麻薬]

2022年6月11日 8:40有料
米軍基地・安保

[基地と麻薬 復帰前後の沖縄](5)

 1970年代初期、沖縄は麻薬密輸の主要な中継拠点(いわゆる「沖縄システム」)で、米兵の間で薬物使用がまん延していた。沖縄の住民の生活は、主に二つの面から害された。ある人は麻薬中毒になり、またある人は、麻薬入手にあてがう資金を得ようとしていた米兵による犯罪の犠牲になった。

 これらの問題の研究を主導したのは、天久台病院で精神科医として勤務していた平良寛医師(故人)で、ヘロイン中毒になった最初の沖縄の人たちの治療にあたった。平良医師の「沖縄における麻薬犯罪と麻薬中毒者に関する研究」(英語論文83年発表)に...

関連ニュース

悲願実現へ 森岡毅氏の熱意と狙い【2】新テーマパークのコンセプトは「Power Vacance!!(パワーバカンス)」

悲願実現へ 森岡毅氏の熱意と狙い【1】 沖縄・新テーマパークの名称は「JUNGLIA(ジャングリア)」

公図焼失が事件の素地に 沖縄県警、慎重に賄賂裏付け【汚職の深層 前議長贈収賄事件(5)】