沖縄県の石垣市消防本部(新城剛消防長)は2日、飲食店の火災で連携して初期消火に当たり延焼を防いだとして、いずれも市内に住む飲食業の嶋﨑大輔さん(40)と前盛和也さん(34)に感謝状を贈った。

新城剛消防長(右)から感謝状を手渡された前盛和也さん(左)、嶋﨑大輔さん=2日、石垣市消防本部

 火災発生当時、前盛さんは客としてその場に居合わせ、嶋﨑さんは勤務する近くの店舗から異変を感じて駆け付けた。2人は旧知の仲で、前盛さんが消火器を持ってくるよう指示。嶋﨑さんがすぐに自身の店舗から2本を取って現場に戻り、鎮火につなげた。

 火災は4月6日午前2時40分ごろ美崎町の飲食店で起きた。調理場で加熱していた油の鍋から出火。慌てた従業員が対応を誤って水をかけたことで火柱が上がり、10人ほどの客がいた店内は一時騒然となった。

 だが同業者として消防の講習を定期的に受講している前盛さんが冷静に対応。取り寄せた消火器を火元に噴射し、その間に嶋﨑さんは店内の窓を開けて換気するなど連携して対処し、5~10分で消し止めた。

 同本部での贈呈式で、前盛さんは「消防が到着するまでいかに時間を稼ぐかを意識した。延焼を防ぐことができて良かった」と胸を張り、消火器を届けた嶋﨑さんは「久しぶりに一生懸命走った。鎮火につなぐことができてうれしい」と笑顔を見せた。(八重山支局・粟国祥輔)