[第104回全国高校野球 沖縄大会]

外野ノックを打つ豊見城南の大谷寿音=豊見城南高校(比嘉大熙)

 沖縄大会が18日、開幕する。豊見城南3年の大谷寿音(ことね)(17)は、男子部員に交じって3年間白球を追ってきた。「最後の大会だから、皆に良い試合をして勝ってほしい」。大会に出場はできないが、集大成の夏を最後まで男子部員と共に戦う。(比嘉大熙)

 「ナイスキャッチ」、「センターもっと前ー」。西日が差す夕方のグラウンドに、外野へノックを打つ大谷さんの声が響く。日本高野連の規定で大会には出場できないが、二塁手として守備練習などに加わりながら、ノックを打ってきた。「1年生の時から、練習や試合前のノッカーを任されてきた。最初は外野まで届かなかった」と振り返る。

 弟がやっていた影響で、小学5年で競技を始めた。ずっと野球が好きで、「本当はもっと早くやりたかった」。両親に何度もお願いし、念願かなって地元の高安ジャガーズに入団。中学では、長嶺中の軟式野球部で男子と一緒に練習しながら、女子野球の沖縄ガールズでもプレーした。

 高校では当初、野球を続けるつもりはなかった。だが、野球が好きな気持ちは変わらず、「(野球部を)見学してやっぱりやりたい」と続けることに。中学時代ともにプレーした沖縄ガールズのメンバーは、高校ではソフトボールに転向する選手も多かった。「ガールズのメンバーと連絡を取ると、『野球をやりたい』と言う子も多い。野球をやって良かった」と笑顔。公式戦にこそ出場できないが、高校3年間の野球生活に後悔はない。

 豊見城南はこの代のチームは秋、春とも初戦で敗退。1勝を目指し戦う19日の1回戦では、春16強のコザと対戦する。「自分たちより強い相手だが、頑張って勝ってほしい」とチームメートの健闘に期待する。

 コザ戦でも試合前のノッカーを務める予定だ。「自分の中で100点のノックで、選手たちに気持ち良く捕らせたい」とチームの勝利を願い、ノックを打つ。さまざまな思いを乗せた球児たちの夏が始まる。