沖縄戦跡国定公園内にある糸満市米須での鉱山開発を巡り、総務省の公害等調整委員会の裁定委員会が示している事実上の和解案について、沖縄県が24日に合意する方針であることが22日、分かった。鉱山業者は同日までに合意し、国に回答した。複数の関係者が明らかにした。

(資料写真)沖縄戦跡国定公園内にある糸満市米須の鉱山(中央)。開発に向け斜面緑地の立木が伐採されている。中央奥に魂魄の塔などの慰霊塔群が並ぶ=糸満市(小型無人機で撮影)

 玉城デニー知事が24日、合意に至った経緯を会見で説明する予定。裁定委は14日に双方に和解案を提示し23日までの回答を求めていた。しかし、県側は「慰霊の日」と重なることも踏まえ、委員会に期限の延期を打診。関係者によると、委員会も延長を認めたため、24日に回答することになった。

 知事は22日の記者会見で「明日は沖縄戦で亡くなられた方々の鎮魂の日。返答期限が23日ということについて(延期を)委員会に検討してもらっている」と説明した。

 一方、遺骨が含まれる可能性があるとして、鉱山開発に反対する市民団体の声も根強く、戦没者の遺族などの意見を反映していない現状の和解案に難色を示している。

(政経部・又吉俊充、社会部・平良孝陽)