慰霊の日の6月23日、沖縄の陸上自衛隊が毎年実施してきた黎明之塔への集団参拝は今年、恒例の未明の時間帯には確認されなかった。実施されないのは19年ぶり。

糸満市摩文仁の丘の上に立つ黎明之塔=23日午前6時半すぎ

 黎明之塔は沖縄戦最後の激戦地となった糸満市摩文仁にあり、日本軍の牛島満司令官らをまつる。沖縄の陸自は1976年に1度、トップを先頭に集団参拝して中断。牛島司令官が午前4時半ごろ自決したとされるのを念頭に、2004年から昨年まで18年連続で未明の時刻に実施していた。

 毎年抗議してきた沖縄県平和委員会の大久保康裕事務局長は「自衛隊増強に県民の警戒感が高まる中、日本軍との結び付きを示すことを避けた可能性がある。集団参拝を止められて良かった。軍隊は住民を守らない、という沖縄戦の教訓を守ることにつながる」と語った。