沖縄は23日、沖縄戦の組織的な戦闘が終わってから77年の「慰霊の日」を迎えた。苛烈な地上戦で亡くなったのは、民間人と軍人を合わせて20万人を超える。新型コロナウイルスの流行で制約もある中、県民らは犠牲者の冥福を祈り、平和への誓い新たにした。

沖縄タイムスの慰霊の日特別号

 沖縄戦最後の激戦地となった糸満市摩文仁の県平和祈念公園には、早朝から遺族らが足を運んだ。

 戦没者の名が刻まれた「平和の礎(いしじ)」では、石版を指でなぞるお年寄りや、世代を超えて花を手向ける家族連れの姿が見られた。ロシアによるウクライナ侵攻と沖縄戦を重ね合わせ、胸を痛める県民もいた。

 公園内では、午前11時50分から沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が開かれる。感染防止対策のため3年連続で規模が縮小され、参列予定者は340人。岸田文雄首相や衆参両院議長も招待した。

 式典では玉城デニー知事が平和宣言するほか、沖縄市立山内小学校2年の徳元穂菜(ほのな)さんが「平和の詩」を朗読する。式典参加は関係者のみで、式典後の焼香台は設けない。

 平和の礎には新たに県出身27人、県外出身28人の計55人が追加刻銘された。総数は24万1686人。

 今年は日本復帰から50年にも当たる。国土面積の0・6%の沖縄に、今も米軍専用施設の7割が集中し、騒音問題や事件事故は絶えない。多くの県民が反対する中で、名護市辺野古での新基地建設も進む。沖縄戦の傷跡は消えていない。

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