(右)支持者とグータッチを交わす伊波洋一さん=22日午前、国頭村・辺戸岬(古謝克公撮影) (左)支持者とグータッチを交わす古謝玄太さん=22日午前、糸満市・兼城十字路(田嶋正雄撮影)

 参院選が公示された22日、沖縄選挙区から立候補し、事実上の一騎打ちとなる伊波洋一さん(70)と古謝玄太さん(38)は、復帰50年となる沖縄の未来の姿や思いを有権者に訴えた。18日間の選挙が幕を開け、2人は早速街頭へ。梅雨明けの夏空が広がる県内各地で、支持の浸透へ声をからした。

平和な沖縄実現に注力
伊波洋一さん


 伊波さんが第一声を上げたのは、国頭村辺戸岬の「祖国復帰闘争碑」の前だった。黄色の鉢巻きに、涼しげな水色のかりゆしウエア姿で登場。「この場所から始めるのは、本土復帰50年の今こそ、基地のない平和な沖縄の実現に向けて再スタートしたいからだ」と声を張り上げた。

 参院議員としての6年間で、170回に及ぶ国会質疑をしてきたとアピール。コロナ禍でダメージを受けた県経済の回復や、子どもの貧困対策の重要性も訴え、支持者らとグータッチして遊説に出た。

 その後、名護市のキャンプ・シュワブ前へ向かい、座り込みの市民らに「辺野古新基地は絶対に阻止する」と誓った。

 三線を弾いて伊波さんを見送った、宜野座村の島田忠彦さん(74)は「沖縄の現状を、諦めずに全国へ伝え続けてほしい」と期待感を示した。(北部報道部・金城健太)

基地や子ども施策強調

 

 伊波さんの第一声は17分45秒。辺野古新基地建設反対、基地由来とされる有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)汚染など、全体の4割に当たる計7分45秒を基地問題に充てた。

 祖国復帰闘争碑に刻まれた言葉を引用し「先人たちが示した、基地のない平和な沖縄を実現する再スタートの選挙にしよう」と呼びかけた。

 次に多くの時間を割いたのが子ども施策の2分58秒。貧困解消には親への支援も必要と訴えた。観光業を中心としたコロナ禍の経済再生にも、2分53秒をかけて訴えた。(政経部・新垣亮)

若さと豊富な経験前面
古謝玄太さん

 古謝さんは選挙事務所に近い那覇市金城のモノレール小禄駅前で第一声を上げた。さわやかさを感じさせる白いポロシャツに、イメージカラーの緑のはち巻きを締め「38歳だからこそ県内くまなく足を運び、国政で課題を解決する体力、行動力、実行力がある」と力を込めた。

 弁士たちは、総務省、地方自治体、民間企業で働いた豊富な経験があると強調し、若いリーダーの誕生を呼びかけた。古謝さんはうなずき、胸の前で右拳を握りしめながら共感した。

 妻の亜希子さん(38)にたすきをかけられると照れた表情を見せながら、マイクを握った。「中学生から5歳までの子育て真っ最中。子どもが笑顔でいられる沖縄の未来を」と訴えた。

 演説を聞いた上間龍さん(35)=那覇市=は「共に沖縄を支える世代として、教育を重視する政治をしてほしい」と期待を込めた。(社会部・銘苅一哲)

「三つのビジョン」力説

 

 古謝さんは第一声で「しなやかな経済、誰もがチャレンジできる沖縄、みんなが笑顔でいられる沖縄」の三つのビジョンを強調した。9分12秒のうち「今後50年は沖縄が日本を引っ張る時代」などと訴える決意表明に、全体の3割を占める2分50秒を充てた。

 新人として自らの魅力を伝えるため、38歳の若さながら国、地方、民間で働いた経歴などの紹介に約3割を割いた。幅広い政策を掲げ、重視する経済・産業の振興は演説全体の25%を占めた。自民、公明の協力や政策を実現する実行力の重要性も強調した。(社会部・銘苅一哲)