「美しいってなんだろう?」。娘がふと父に尋ねる。父が思い浮かべるのは、誰もが納得する「絶対的な美」ではなく、かつて暮らしたインドの「なんてことのない日常のワンシーンばかり」。  落書きの文字、かみたばこで赤く染まった壁、ココナツ売りの見事なナタさばき、路上に満ちる音の数々。