趣味のダイビングをするため、沖縄県の石垣島を訪れていた茨城県在住の高橋澄江さん(84)が19日、節目の千回を達成した。62歳から始めて、わずか22年で大台に達した。快挙を見届けたインストラクターや仲間たちは「84歳で千回はすごい」と祝福。高橋さんは「やり切った。満足。もう潜りません」と笑顔で引退を宣言した。千回のうち約6割は沖縄の海とし、「県内各地に素晴らしいサンゴの畑がある。グレートバリアリーフにも負けていない」と太鼓判を押した。

ダイビング千回を達成し仲間と水中記念撮影に収まる高橋さん(前列中央)=19日、石垣市(いずれも提供)

船上で笑顔を見せる高橋澄江さん

ダイビング千回を達成し仲間と水中記念撮影に収まる高橋さん(前列中央)=19日、石垣市(いずれも提供) 船上で笑顔を見せる高橋澄江さん

 東京都出身で幼少の頃は川遊びが好きだったという。結婚・出産を経て子どもがプールで楽しそうに泳ぐのを見て、「いつか自分もと思った」。転機は埼玉県で暮らしていた52歳の頃。念願だった水泳教室に通い始めた。

 10年近く通った後、仕事の都合で茨城県石岡市に移住。心機一転、カルチャースクールを探したところ、ダイビング教室新設の案内があり、「楽しそう」と入会したことが“出合い”となった。

 1年後にはライセンス取得。すぐに南洋群島・ロタ島でのツアーに参加し、「ロタホール」という世界的なダイビングスポットに魅せられた。県内では、北谷町のダイビングショップを拠点に巡り、本島北部から次第に慶良間諸島や久米島などの周辺離島、さらには宮古島や西表島、与那国島と次々と「制覇」した。

 月に1度は全国・世界各地に遠征し、その都度6、7回潜った。2015年、77歳で900回を突破。その後はコロナ禍もありペースは落ちたが意欲は衰えなかった。

 引退の地に石垣島を選んだのは、安心できるダイビングショップがあるから。伊原間の「海のメロディー」で、インストラクターの鈴木剛さん(49)とは20年来の仲だ。

 千回目は県外の仲間8人と一緒に海へ入った。真夏の太陽が差し込み、きらめく中を約40分間潜り、気負わずいつも通り海を楽しんだ。

 「仕事を忘れリラックスできる」とダイビングの魅力を語る。千回積み重ねたことに、「われながら良い人生だなと思う」と万感に浸った。(八重山支局・粟国祥輔)