政策比較 7.10 参院選▼1

 7月10日投開票の第26回参院選沖縄選挙区では、新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ県経済や暮らしの立て直し、名護市辺野古で進む新基地建設の賛否が主な争点となる。事実上の一騎打ちとなる「オール沖縄」勢力が推す現職の伊波洋一氏(70)と、新人で自民公認の古謝玄太氏(38)の主な政策を比較する。(参院選取材班)

最重要政策

伊波氏 経済対策と基地は同列

 伊波氏はコロナ禍からの県経済や県民生活の回復と所得向上、子どもの貧困対策、辺野古新基地反対を「同列」として訴えている。経済が落ち込む中、時限的な消費税の5%減税や、円安に伴うガソリンなど物価高騰対策に力を入れるとしており、子の貧困対策の充実も強調する。

 普天間飛行場の閉鎖と撤去、辺野古基地建設反対の立場は明確。基地由来とされる有機フッ素化合物「PFAS」問題にも取り組み、南西諸島の自衛隊ミサイル配備に反対し、「基地のない平和な沖縄の実現」を訴えている。

古謝氏 沖縄の振興を最も重視

 古謝氏は沖縄振興を最も重視する。復帰50年を迎え「日本を引っ張る時代を目指す」と力を込める。コロナ禍で苦しんだ県経済や企業を立て直すため、必要な公共投資や支援を実施。「しなやかで強い経済」の実現へ、観光、健康、環境、海洋、起業の「新5K経済」を提唱する。

 離島や過疎地域の情報通信基盤充実を進め、沖縄から挑戦できる環境を整備。企業や創業が目標の若者だけではなく、社会人の学び直し(リカレント教育)の促進を図るとする。長寿県復活や貧困の連鎖を断つ環境づくりにも意欲を示す。

最大の争点

伊波氏 新基地是非問う

 伊波氏が「大きな争点」の一つとして位置付けるのは辺野古新基地建設の賛否だ。2019年の県民投票で72%が反対したことで「民意は示されている」と指摘。さらに、軟弱地盤の存在から大浦湾の埋め立ては「技術的に不可能」としている。

 また、玉城デニー知事が沖縄防衛局の埋め立て変更承認申請を不承認としたことから、「工事は停止している」とし、「県民の民意を踏みにじるような政府の暴挙に怒りを感じる」と批判。「県民にこれ以上の基地負担を押し付けるべきではない」とする。

古謝氏 有権者が決める

 古謝氏は選挙における判断基準や争点について「有権者一人一人がそれぞれで判断するものだと思っている」との前提に立った上で、本土復帰50年を機に、10年、20年先、さらには復帰100年を見据え、「沖縄の未来を明るく描いていけるかというビジョンが問われている」とする。

 未来を実現させる三つの施策として(1)しなやかで強い経済を持つ沖縄(2)誰もがチャレンジできる沖縄(3)みんなが笑顔でいられる沖縄-を挙げる。さらにビジョンを描くだけではなく「実行力や実現力も問われるのではないか」と主張する。