沖縄県は27日、新型コロナウイルスのオミクロン株の派生型「BA・2・12・1(ビーエーツー・ワンツー・ワン)」の感染者1人を県内で初確認したと発表した。この系統は主流のBA・2より感染力が強いとの報告がある。27日の新規感染者数は603人で、先週月曜日より181人増え、3日連続で前週の同じ曜日を上回った。
BA・2・12・1の感染者は南部保健所管内の70代女性。同系統は東京や大阪など県外の10都府県で確認されている。病原性の強さやワクチンの効果ははっきりしていない。別の派生型BA・5も9人の感染者が見つかり、計13人に増えた。
どちらの系統も、県衛生環境研究所が今月中旬から下旬に採取した288検体から見つかった。新たな感染者に重症者はいない。
直近1週間の10万人当たりの新規感染者は約612人に増えた。600人台は今月2日以来。
入院中の人は261人。コロナ病床使用率は41・4%となっている。
県のまとめによると、2022年度第1~11週(22年3月28日~6月12日)にコロナ関連の救急搬送で30分以上待機したのは217件。最長は147分だった。
(社会部・鈴木実)