夏の沖縄で頻繁に起こる気候現象「カタブイ(局地的な雨)」。沖縄気象台によると、カタブイの発生場所は「風向き」で予測することができるという。梅雨が明け夏本番を迎える中、カタブイは時に被害をもたらす大雨となることもある。気象台は「天気予報を小まめに確認してほしい」と呼びかける。(社会部・東江郁香)

局地的な雨が降った那覇市内。パレットくもじ(中央)の西側は雨が降り、東側は青空が広がる=27日午後3時46分、那覇市久茂地のタイムスビルから撮影(田嶋正雄撮影)

風向きと方ブイの発生場所の特徴

局地的な雨が降った那覇市内。パレットくもじ(中央)の西側は雨が降り、東側は青空が広がる=27日午後3時46分、那覇市久茂地のタイムスビルから撮影(田嶋正雄撮影) 風向きと方ブイの発生場所の特徴

 カタブイは(1)気温28度以上(2)地上付近で風速6メートル以下の弱い風がある(3)空気中の水蒸気量が豊富にある-という三つの条件の下で発生する。

 晴れた夏の日、日光で地面が暖められると、空気が上昇する。空気が足りなくなった地表付近に海風が流れ込んで積乱雲が発達すると、午後から夕方の時間帯にかけて局地的に急な雨が降る。

 気象台は2001年~02年にかけてカタブイを調査した。調査によると、風が集まる場所は地形などで決まる。雨雲は風下にできやすい特徴があり、風向きが分かればカタブイの発生場所をほぼ特定できるという。

 発生場所は西風の時、本島の東海岸一帯に集中する。東風の時は本部半島の南側や国頭半島の中央付近で、南風の時は読谷村以北の西海岸沿いでカタブイが起きる傾向がある。

 ただ、気象台の担当者は「発生場所を特定できても、降水量を予測することは非常に難しい」と話す。

 局地的に雨を降らす積乱雲のほとんどは寿命が短い。だが、雨雲が陸地の上空に停滞することが原因で年に2回ほど、警報級の大雨をもたらす「ゲリラ豪雨」となる場合がある。発達した積乱雲は雷を伴うなど、被害が大きくなることもある。

 09年8月には局地的な大雨で那覇市樋川のガーブ川が増水し、鉄砲水が発生。川で作業していた4人が流され犠牲になった。

 沖縄の川はかさが小さく、急激に増水するのが特徴だ。担当者は「黒い雲が見えたら河川などに近寄らず、頑丈な建物に移動してほしい」と説明。

 また、「所によりにわか雨や雷雨」という天気予報の日には、注意報や警報を小まめに確認することが重要と呼びかけている。

 気象台は今後、風向きの違いによるカタブイの発生場所の特徴をホームページなどで公開する予定だ。