第44回名護市長杯争奪全島ハーリー大会実行委員会は5日までに、8月7日に3年ぶりの開催を予定していた大会の中止を決めた。新型コロナウイルス対策を厳しくした結果、開催条件である80チーム以上の申し込みを得られなかった。コロナ対策と集客の板挟みになった形だ。
大会は名護漁港で開かれ、参加チーム数は県内最大級。コロナ前は毎年180チーム以上が出場し、応援や観客を含めると数千人が集まった。受け付け開始直後から申し込みが殺到し、期限前に締め切ることがほとんどだったという。
今回は感染対策として(1)PCR検査か抗原検査の陰性証明書(2)ワクチンの3回目接種証明書(3)体調管理チェックシート-の3点を、選手だけでなく応援の人にも求めていた。例年より1週間長く申し込みを受け付けたが、参加希望は19チームにとどまった。
コロナ前までは毎年、店の関係者で参加していたというバー「BASE CAMP」の山川敬代表は「参加に向けて準備はしていたが、ワクチン接種証明書のハードルが高く、なかなかメンバーを集められずに申し込めなかった。来年は絶対に出たい」と話した。
市区長会もコロナ前までは常連だったが今回は断念。港区の津波康章区長は「区の行事も相次いで中止になっている状況で、区長らだけがイベントに参加しづらい事情もあった」と明かした。
実行委の担当者は「大会の開催を待ち望んでいる人のためにも、来年こそは盛大に開催したい」と話した。(北部報道部・西倉悟朗)