平安時代の銭貨鋳造所「周防鋳銭司跡」(山口市)で平安期の貨幣「饒益神宝」が未完成の状態で見つかり、6日、山口市と山口大が発表した。未完成の饒益神宝が見つかるのは日本初で、担当者は「銭貨の生産実態を解明する上で重要な資料」と話した。

 「饒」の字が浮かび上がる未完成の状態で見つかった「饒益神宝」のエックス線画像(山口大提供)

 市と大学の共同発掘調査で、2018年10月に金属片を発見。縦約0・8センチ、横約1・4センチ。貨幣の4分の1の破片だった。

 元興寺文化財研究所(奈良市)でエックス線検査したところ、饒益神宝の「饒」の字が浮かび上がった。また、仕上げの工程で削られる鋳張りが残っており、未完成品「鋳損じ銭」と断定した。(共同通信)