沖縄県久米島町真謝の海岸で首などに傷を負った瀕死(ひんし)のアオウミガメ30頭ほどが見つかった問題で、同町は20日、再発防止策を協議中と明らかにし「島の豊かな藻場を保護しながらウミガメと漁業が共存できるように取り組む」とするメッセージを町のホームページに掲載した。
メッセージは桃原秀雄町長名で日本語と英語で記されている。2000年の久米島ウミガメ館設置以降、保護活動を通して海洋環境の保全を発信してきたとし、町としても「今回の事態は非常に痛ましく遺憾」と説明している。
再発防止策について、町は同日、久米島漁協(田端裕二組合長)と協議した。ウミガメが網にかかった際の対応や、保護の基礎資料となる生息数調査などを検討している。
現場付近で漁をしていた人が「大量のカメが網に絡まり、仕方なく駆除した」と関与を明らかにしているという。
問題発生後、同町と同漁協には「旅行を予定していたが行かない」「久米島産の物は買わない」といった抗議や苦情の電話とメールが多数寄せられ、海外メディアでも報道されている。町の取り組みを伝えようとメッセージを発表した。
(南部報道部・又吉健次)