夏の日差しに照りつけられて、にじむ汗を拭っている。広島、長崎、そして迎える終戦の日。やんばる路で眺…
小説「稲の旋律」は、対人恐怖症に悩む主人公の千華が、稲作農家との交流を通して自信を取り戻していく物…
名護の図書館は小さな森の中にある。夏の日差しが屋根の赤瓦を照らし、花ブロックの塀に風がそよぐ。緑と…
トンボもセミもバッタもチョウも。名護の自宅アパートにはたくさん生き物がやってくる。ベランダには小鳥…
米軍の流れ弾かとの一報で向かった金武町伊芸区。午後8時を過ぎた頃、ダダダダダダっと辺りの山あいに演…
名護から那覇へ1時間15分。片道千円の高速船と聞いていそいそと乗り込んだ。沖縄島の起伏をたどり、恩…
「ソーキ」とは豚のあばら肉のことで、「梳(すき)」がなまったものといわれる。昆布や大根などと煮込ん…
〈母さんに似てると笑うわが娘 似るなと祈る病を思いて〉。母の遺作に触れて、娘が泣き崩れる。沖縄戦で…
嘉津宇岳を背に望む旧羽地村の集落で、戦中まで麻酔薬の原料となるコカが栽培されていた。製薬大手、武田…
戦場で結婚し、白い包帯で花嫁衣装を縫い上げたこと。初めて人を撃ち、恐怖と葛藤にさいなまれたこと。砲…
こんな楽しみ方もあるのかと胸が弾む。コーヒーの葉を摘んで焙煎(ばいせん)し、お茶に仕立てたコーヒー…
人様に預けるなんてとんでもないと、おばあさんが孫を連れ戻しに来たり、子どもがいつの間にか逃げ出して…
苦しい時も悲しい時も、人々は歌に支えられてきた。いつの世にも民謡が歌い継がれ、心に息づいている。そ…
観光バスの車列に制服姿のガイドたち。コロナ禍前なら当たり前だった光景を眺めながら、今年も東京から修…
なんとも懐かしい。もみほぐすとふくよかで、手のひらに湿った落ち葉や青草が香る。脳裏に浮かぶのは、昆…
穏やかな山並みの向こうから日が昇り始めると、大地は輝き、空に小鳥たちの澄んだ声が響く。チュンチュン…
本部小学校では全児童が道路の両側に並び、日の丸を片手にお出迎え。伊江小学校でも子どもたちが浜に出て…
ピアノが再び歌い出した。名護小に置かれてから半世紀を経て、一度は処分されかけたが有志が修復。卒業式…
墜落したB52戦略爆撃機の即時撤去を求める声は、うねりとなり島ぐるみの抗議へと向かう。人々が熱っぽ…
なじみのスーパーで食材の品定めをしていたら、葉野菜が緑つややかに肩を並べていて、思わず手に取りたく…