鬱蒼(うっそう)とした緑の群生に足を踏み入れると、大木に囲まれた木陰の広場がある。樹齢およそ300…
その日はサイクリングやマリンレジャーを満喫する選択肢もあるのに、基地問題を知りたいと毎年何人かが手…
シークヮーサー、カラキ、月桃、泡盛-。全部チョコレートというから心が躍る。封を切ればほのかに香り立…
空にかざす3本の指には、自由・平等・友愛、または連帯の意志が込められているという。ミャンマーの民衆…
淡い薄紫をまとった冬アジサイが、雨のしずくに打たれ、チョウが羽ばたくように揺れていた。この山はやが…
ひんやりとした朝の空気に身震いしながら、近頃は寝床を抜け出せずにいる。すがるのは一杯の温かなコーヒ…
海外ブランドのドレスやハンドバッグ、カシミヤのコートにコーヒーカップセット-。送り状に「ガラクタ」…
峠に薄紅色が立ちこめていた。両手を引かれた幼子が、まばゆい花模様の空を見上げている。目を閉じて、な…
頭上でミストを一吹き。しっとりとした清浄な香りで、青々とした枝葉と木漏れ日が脳裏に浮かぶ。思わずま…
人々を戦争に向かわせたのは、15歳の少女の涙の証言だった。兵士が病院に押し入り、保育器の乳児を床に…
動物たちが、ぱっと瞳を見開き、愛らしくほほ笑みかける。子どものはしゃいだ顔に、大人も思わずほおが緩…
前夜までの暴風雨から一転、思いがけない初日の出だった。時折のぞく晴れ間に誘われ、元日の名護・嘉津宇…
冬の海を眺めながら、この日が近づくと心がざわついてくる。工事再開、埋め立て承認、移設受け入れ表明-…
街がクリスマスのイルミネーションに彩られ始めた頃、彼らは愛らしく、美しい姿を現す。2年に1度の冬の…
かなたに嘉津宇岳を臨む一面の田畑と1本のあぜ道。華麗に咲き誇る名護城(なんぐすく)の万本桜。失われ…
シラサギが悠々と空を舞い、水田の葉が一面、師走の風に揺れていた。億首川の近くに広がるのどかな金武町…
カサッカサッと落ち葉を踏みしめて山道を上る。サザンカ、ヤマモモ、色づくハゼノキを仰いで一歩ずつ。息…
空に向かって伸びる屋上の六つの柱は、室内から風が抜けるための「風突」という。「青と碧(あお)と白の…
水を飲もうと食器棚のコップに手を伸ばすのだが、どのコップにも泡盛独特のきつい匂いが残っていて、半べ…
夜も更けたやんばるの山中、ヘッドライトの向こうにネコが一匹身構えている。車を近づけても微動だにしな…